テクニカル分析を拠り所とする形で投資・トレードを行うに当たって、この相場の世界には、いわゆる「理論」と呼ばれるものが幾つか存在します。

中でも、有名どころとして筆頭に挙がるのが「ダウ理論」と呼ばれる理論であり、テクニカル分析の勉強を進めているような方であれば、遅かれ早かれ、この理論を目にする機会が訪れると言っていいほど、相場の世界では非常に有名な理論に他なりません。

事実、ダウ理論は100年以上にも渡って「有効」とされてきた背景がある以上、長年支持されるだけの「有効性が備わった理論」と見て間違いないと思いますし、現に、ダウ理論に基づくテクニカル分析で勝ち越せている投資家・トレーダーも数多くいらっしゃいます。

とは言え、この相場の世界には、

ダウ理論だけでは勝つ事ができない為、この理論は使えない

と主張する方々が一定の割合で存在するのも事実であり、往々にして、彼らはダウ理論は相場の本質に則った理論ではないと考えているようです。

確かに、ここで言う「勝つ事」が連戦連勝できるような、いわゆる「聖杯」をイメージされているなら、ダウ理論にそのようなポテンシャルがあるとは言い切れません(と言うより、ダウ理論をもってしても聖杯のような基準を確立する事は不可能に近いと思います)。

とは言え、そこには長年に渡って実用されるだけの有効性があるはずですので、本日は、そんなダウ理論に対する有効性を考察していくと共に、ダウ理論だけで勝てるのか(勝ち越せるのか)について言及していきたいと思います。

タイトルが入ります。

ダウ理論は勝てないと主張する方々は、そもそもダウ理論を根底から落とし込めていない傾向にあり、それが実質的な「負けてしまう原因」となってしまっている事も珍しくありません。

以下の記事では、テクニカル分析の在るべき本質に則った「ダウ理論の6つの法則」について事例を交えながら解説しておりますので、興味があれば、併せてご参照ください。

> ダウ理論とは。テクニカル分析の本質に則った6つの法則と事例

株式、FX、仮想通貨は、本当にダウ理論だけで勝てるのか

まず率直に、冒頭で申し上げた「ダウ理論は使えない」という主張に対する私の見解は全くの正反対でして、むしろ「ダウ理論は相場の本質(テクニカルの本質)に則った極めて有効性が高い理論」であり、そうであるからこそ、活用できる余地は十分にあると考えています。

と言いますのも、突き詰めてダウ理論は「値動き(テクニカル)の理論」である以上、それ自体が『有効なテクニカル分析の基準に則った理論』に他ならないからです。

故に、ダウ理論の有効性を論理的に考察していく為には、まず何より「テクニカル分析の在るべき本質」を理解しておかなければなりません。

よって次項では、そんなダウ理論の有効性を判断する為の「テクニカル分析の本質」に迫っていきたいと思います。

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何より「テクニカル分析の本質」というのは「ダウ理論の本質」と密接に関わってくる部分であり、これらを完全に分けて捉える時点でナンセンスと言わざるを得ません。

先立って言及しております通り、突き詰めてダウ理論は「値動き(テクニカル)の理論」だからです。

とは言え、テクニカル分析を生業とする投資家・トレーダーの方々は、意外にも「テクニカル分析の本質」というものを誤解されている傾向にあり、それ故にダウ理論を誤った形で捉えてしまっている傾向にあります。

よって次項より、そんなテクニカル分析の本質についても言及していきますので、是非ここでその本質というものも併せて落とし込んでください。

ダウ理論は使えないという風潮と、その理論の有効性を見極める「絶対条件」

大前提として、テクニカル分析は「過去から現在に掛けた値動き(テクニカル)」から先々の相場動向を分析・予測する行為である事から、そこから先々の相場動向を高い確率で決定付ける「何らかの規則性(パターン)」を、統計や確率を交えて導き出す事がその「本分」に他なりません。

まさに、その前提の上で行うテクニカル分析こそが「正しい」と考えられていますし、それこそ、相場の値動きを一種の「データ」と捉えている投資家・トレーダーも少なくないと思います。

もちろん、それもテクニカル分析における1つの「側面」である事に変わりありませんが、とは言え、テクニカル分析は「相場の値動きを目にする投資家・トレーダーの心理」を大前提として捉えていかなければなりません。

「もうこれ以上、相場は上昇しないのではないか」
「これから、まだまだ相場は上昇するに違いない」

事実、このような相場に対峙する投資家・トレーダーが抱く「思惑」は、自らの資金を相場に投入する上では、当たり前に抱く感情だと思いますし、当然、それは今後の値動きを予測する上での判断材料にもなっていくはずです。

自分自身が、そのような感情を抱く事、そして、他の誰もが抱いている事を認識できるからこそ、他の投資家・トレーダーが抱く「思惑(心理)」も必然的に垣間見える事になるからです。

加えて、そのような心理は、世界中の投資家・トレーダーが同様に抱く事になる「本能的な傾向(心理傾向)」に他ならないと思いますので、その前提の上で、当然、そこには「集団心理に基づく規則性」が生じていく事になります。

そして、その規則性を統計的、確率的な観点から分析する行為が「テクニカル分析」である事から、まさにテクニカル分析の本質は『値動きを目にする投資家・トレーダー達が抱く「集団心理(相場心理)」の分析』に他ならないという事です。

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以下の記事では、テクニカル分析の本質について、より詳しく言及しておりますので、興味があれば、併せてお読みください。

> テクニカル分析の本質は「相場心理」と「統計・確率」に基づく

「投資家心理の分析」がテクニカル分析の在るべき本質だという事です。

その上で、テクニカル分析の本質が「値動きに対する投資家心理の規則性を見つけ出す事」である以上、そのような「心理」における規則性は、相場によって変わるものではないはずです。

株式相場、為替相場など、どこの相場で売買を行っている投資家・トレーダーも、人として持っている心理は同じはずだからです。

故に、不特定多数の集団によって形成される相場が、その相場毎に全く異なる「心理的な規則性」を示すはずがなく、そこには共通して現れる規則性が見られなければ道理に合わないと思います。

そして、それを逆説的に捉えると、あらゆる相場で共通した規則性を示す「何らかのテクニカル基準」であれば、その基準は『有効性がある可能性が高い』という事になるはずです。

その点、ダウ理論は元々が「株式相場」を対象に提唱された理論であるものの、それが今では「為替(FX)」や「仮想通貨(ビットコイン)」などの『あらゆる相場』でも有効性が認められ、多くの投資家・トレーダーに実用されています。

つまり、どこの相場でも「同様の有効性」が認められているテクニカル理論である事から、まさにこの理論は「集団心理(相場心理)」に基づいた有効な理論だと考えられるわけです。

もちろん、だからと言って、それがダウ理論の有効性を裏付ける「十分条件」だとは言い切れませんが、冒頭でも申しました通り、ダウ理論は長い歴史に裏付けられた有効性が備わっている事に加え、この理論を拠り所として勝ち越している人も決して少なくありません。

本当に有効な理論には「半永久的(長期的)」な有効性が伴う

学問の世界では「人間の本能的心理は半永久的に移り変わらないもの」という見方が支持されている傾向にあり、その前提の上で、心理学や行動分析学などが確立、そして、今も尚、研究され続けている事に加え、金融の世界においても、近年、プロスペクト理論を筆頭とする「行動ファイナンス」という分野が注目されています。

そして、それは値動きを目にする投資家心理においても同様と考えて然るべきであり、そのような「半永久的(長期的)な有効性が備わっているかどうか」という点が有効な理論かどうかを分ける1つの判断基準となるはずです。

その点においても、ダウ理論は100年以上に渡って「有効性がある」とされてきた歴史的背景がある為、まさしく長期的な有効性が伴った「数少ない本物の理論である可能性が高い」と考えて問題ないと思います。

故に、それらを総合的に加味した上で、ダウ理論は「十分な有効性を備えた理論」だと考えられるわけです。

テクニカル分析の本質に則ったダウ理論の十分すぎる有効性

ただ、この相場の世界には、ダウ理論を駆使した上で負けている人も存在しますし、この記事をお読み頂いている方の中にも、そのようなご経験をお持ちになられている方はもしかすると少なくないのかもしれません。

事実、ダウ理論に限らず、相場の世界には「エリオット波動理論」をはじめとする他の理論が幾つか存在しますし、それらと比較してダウ理論の有効性に疑問を抱いているような方も決して少なくないと思います。

とは言え、ダウ理論には相応の有効性が備わっていると見て間違いない事は既に言及した通りですので、その上で負けてしまうという事は「相応の要因」があると考えられますし、むしろ、まずはそう考える方が自然ではないでしょうか。

その上で、ことダウ理論で負けてしまう人の要因は、

タイトルが入ります。

・ダウ理論を誤って捉えてしまっている
・安易に他の理論と組み合わせてしまっている
・ダウ理論に基づく「テクニカル指標」を幾つも組み合わせてしまっている

概ね、上記3つに集約できる傾向にある事から、次項より、それぞれ順を追って掘り下げていきたいと思います。

要因1:ダウ理論を誤って捉えてしまっている

そもそもの話、ダウ理論は英語圏で考案された理論という事もありまして、その原文(論文)が「英語」で記されており、それを翻訳したものが日本で広まっています。

故に、その原文の翻訳手によっても若干解釈が異なる形で翻訳されている傾向にあり、細かい条文や意味がてんでばらばらなケースも、実のところ、そう珍しくありません。

そうであるからこそ、このダウ理論は間違った形で広まってしまっている側面もある為、まさに、それが原因で負けてしまっている投資家・トレーダーも少なくないのが実情なんです。

とは言え、ここまで解説させて頂きました「テクニカル分析の在るべき本質」を前提とする形でダウ理論における個々の構成要素(原則)を捉えていけば、

タイトルが入ります。

・どのような表現が正しいのか
・どう解釈すれば良いのか

が適切に判断できる為、実はそこまで難しいものでもありません。

以下の記事では、まさにテクニカル分析の在るべき本質を前提とする形で「ダウ理論の6つの法則」を解説しておりますので、良ければ、併せてお読みください。

> ダウ理論とは。テクニカル分析の本質に則った6つの法則と事例

要因2:安易に他の理論と組み合わせてしまっている

また、ダウ理論を「大極的な相場の流れ(トレンド)だけを読み取る理論」と捉えている投資家・トレーダーも実際少なくなく、そういった方々は細かな値動きを「エリオット波動理論」を筆頭とした他の理論を用いる形で捉えようとしているようです。

つまり、そのような方々は、それぞれの理論における「欠点」や「長所」を補完し合う形で相場の値動きを捉えようとされているんだと思います。

確かに、理屈の上では、それが一見「合理的」と思えてしまうかもしれませんが、とは言え、単に組み合わせる事で「相乗効果」を狙えるかどうかはまた別問題です。

そもそも理論と言うのは、何らかの目的を達成する上で「研究に研究を重ねられてきたもの」であり、巷で名が挙がるような理論に関して言えば、まさにそれ単体で「完成されたもの(とことん研究されてきたもの)」と言っても過言ではありません。

もちろん、全ての理論は「発展途上」という考え方はできると思いますし、現実として、そのような理論も探せばあるかもしれませんが、だからと言って、他の理論と組み合わせれば、その効果を高められる保証はどこにもないと思うんです。

それどころか、安易に組み合わた結果として、それぞれの理論における有効性を損なう可能性もある上に、理論を組み合わせて構築した「投資・トレード基準(ルール)」が、ただ複雑になってしまうケースも普通に起こり得ると思います。

短期的には、それで勝つ事ができたとしても、長期的に勝ち越せるかと言えば、少し疑問に思う部分がありますし、事実、私が知る限りでは、ダウ理論を筆頭に他の理論と組み合わせて「長期的」に勝ち越せている投資家・トレーダーを聞いた事がありません。

結局のところ、何らかの理論を拠り所とする形で勝ち越せている人は、その理論を徹底的に突き詰めている傾向にあります。

故に、何らかの理論を複数組み合わせる「道筋」を辿るなら、それぞれの理論における「成り立ち」や「背景」を徹底的に押さえていった上で、それらを組み合わせる「根拠」を合理的に導き出せなければ、往々にして、それは「ただ単に組み合わせただけの無意味な理論(基準)」となってしまいかねないという事です。

要因3:ダウ理論に基づく「テクニカル指標」を幾つも組み合わせてしまっている

ダウ理論には「トレンド相場では平均値を用いる複数の指標がそれぞれ共通した指針を示す」という原則(法則)があります。

これは要するに、複数の「平均値」がトレンドの形成を示していた方が「トレンド相場を的確に見極めやすい傾向にある」と説く原則に他なりません。

事実、チャールズ・ダウが当初、株式相場を対象に研究を進めていた時は、「工業株価平均」と「鉄道株価平均」という当時では経済を牽引するレベルの2大市場をその「指標」と定義していたと言われており、それが現代では、

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・移動平均線
・ボリンジャーバンド
・一目均衡表
・ストキャスティクス
・MACD

などの「平均値を用いるテクニカル指標」を用いて多くの投資家・トレーダーに実用されています。

その上で、ダウ理論におけるこの原則を逆説的に捉えると、

単体の平均値がトレンドの形成を示していたとしても、それはまだトレンド相場が発生していない可能性がある

という事になってしまう事から、の相場の世界では平均系のテクニカル指標を2つ、3つと複数組み合わせて使用する事があたかも「常識」とされている傾向にあり、それ故、多くの投資家・トレーダーは何の疑いもなく上記で挙げたような指標を併用しているのが実情です。

とは言え、私個人としては「異なるテクニカル指標」を複数組み合わせる事に疑問を抱かずにはいられません。

先立つ「理論の組み合わせ」でも言及しました通り、安易な組み合わせは、それぞれの指標が持つ有効性を損なってしまう可能性があると共に、いざ異なる指標を有効な形で組み合わせようとしても、その大半が「困難を極めてしまう」傾向にあるからです。

そもそもの話、世間一般で有効とされるテクニカル指標には、その指標を有効たらしめる相応の「成り立ち」や「理論的背景」も備わっていると考えられる為、それらを十分なレベルまで理解してから異なる指標同士を組み合わせる事が「然るべき道筋」だと言えます。

その指標の有効性を裏付ける「成り立ち」や「理論的背景」をしっかりと押さえていけば、

どのような局面で、そのテクニカル指標が有効になるのか
どのような局面で、そのテクニカル指標が有効にならないのか

このような判断を合理的な視点で下せるようになりますし、その上で、異なる指標同士を組み合わせるからこそ、お互いの指標が持つ「長所」や「短所」を補い合う形で用いる事ができるからです。

そのテクニカル指標が「なぜ存在するのか」や「どうして有効なのか」が分からなければ、それこそ、その指標がどういった時に有効に働くのかも分からない事となってしまう為、飽くまでも、テクニカル指標は、それ自体が持つ「理論」を前提とする形で用いるべき(組み合わせるべき)だという事です。

その上で、個々のテクニカル指標が然るべき「成り立ち」や「理論的背景」を有しているという事は、必然的にそれらを組み合わせる事で導き出される相応の「理論」が伴うはずですので、その理論と理論を組み合わせる事で生じる有効性を合理的に導き出せなければ、それは「ただ単に組み合わせただけの無意味な代物」となってしまいかねません。

少なくとも、有効なテクニカル指標同士を組み合わせれば「より有効なテクニカル分析が行える」と考えるのは非常に浅はかだと思いますし、仮に、そのようなアプローチで指標を組み合わせたところで有効な分析はまず行えないと思います。

ただ、多くの投資家・トレーダーは、まさにここでいう「成り立ち」や「背景」を理解せずテクニカル指標を組み合わせている傾向にあり、それこそ、

この指標とこの指標がこのような形になったらエントリー

というような表面的な基準を元に売買を繰り返した結果として、ことごとく「負けている」のが実情なんです。

どこかの本に書いてあった「テクニカル指標」や、その「使い方」を何の疑いを持つ事もなく、表面的な事を真に受けるだけで、その指標が持つ「理論的背景」や「合理性」を蔑ろにしてしまっているという事です。

無論、そのような漠然としか捉えられていない状態では「勝てるものも勝てない」と思います。

どのようなテクニカル指標も「研究に研究を重ねて」生み出されたものですから、その指標には必ず、有効たらしめる「然るべき背景」や「理論」があるはずです。

故に、テクニカル指標を組み合わせる道筋を辿るのであれば「それら指標の背後にあるもの」を徹底的に押さえていくと共に、それら指標を組み合わせる事で相乗効果が生まれる根拠を合理的、論理的に裏付けられなければならないんです。

少なくとも、世間一般で有効とされるテクニカル指標を複数組み合わせれば「より有効な相場判断ができる」などという考え方は非常に楽観的過ぎると思うので、そのような考え方で有効な組み合わせをものにできる可能性は低いと思います。

その上で、以下の記事では、テクニカル指標に対して多くの人が辿ってしまう「間違った道筋」をピックアップしながら、最終的に「どのような形で指標を捉えていけばいいのか」について言及しておりますので、興味があれば、参考にしてみてください。

> 移動平均線などの異なるテクニカル指標を組み合わせる合理性と問題点

まとめ:株式、FX、仮想通貨は、本当にダウ理論だけで勝てるのか

率直に言えば、ダウ理論は相場の値動きにおける一種の「原理原則」であり、それと同時にテクニカル分析の在るべき本質に則った規則的な「パターン」を提唱しているものに他なりません。

現に、実際の相場における値動きを「大きな時間足」から「小さな時間足」まで捉えていけば、そこにはダウ理論に基づく形で値動きを形成している事が顕著に窺えるはずであり、そうであるからこそ、ダウ理論に基づくテクニカル分析で十分に値動きを捉えていく事ができると考えられるわけです。

とは言え、ダウ理論を実践した上で負けている人は一定数いらっしゃるものの、彼らの多くは、

タイトルが入ります。

・ダウ理論を誤って捉えてしまっている
・安易に他の理論と組み合わせてしまっている
・ダウ理論に基づく「テクニカル指標」を幾つも組み合わせてしまっている

これらに当て嵌まっている傾向にある事から、まずは「在るべき形」でダウ理論を理解する事で、投資・トレードにおける新たな「活路」が見出せるのではないかと思います。

以下の記事では、まさにそんな「正しいダウ理論」について事例を交えながら解説しておりますので、興味があれば、併せてお読みになってみてください。

> ダウ理論とは。テクニカル分析の本質に則った6つの法則と事例

以上、『株式、FX、仮想通貨は、本当にダウ理論だけで勝てるのか』というテーマで言及させて頂きました。

本記事があなたの投資活動に、何らかの形で寄与できれば、幸いでございます。

最後までご精読頂き、ありがとうございました。